勝負師VS賭博師激闘編
哲とユウとついでにダンチがジュクの賭場で博打を打っていると
「あんたが坊や哲だな」
声をかけてきた者がいた
「おいおい…哲さんに何か用かよ」
「骨身を削った勝負しろ…オレはフクロウだ」
フクロウが凄腕の玄人であると肌で感じ取った哲は勝負を呑むことにした。
「いいぜ…で勝負は何で…」
「い・やっほ〜い!はーい♪俺が決める〜!!」
「ドサ健!!」
フクロウの血の気が引いた。
「フクちゃん元気だったか♪」
「くんな!(泣)」
「おい健お前どんな勝負を…」
「ああ。玄人に必要なのはな。
運と力…そして演技力だ!お前らに演技で対決してもらおう♪
俺が書く恥ずかちい台詞を、どっちがうまく言えるか…勝負な♪」
「バリバリてめえの趣味だろっ」
二人とももの凄く不本意だったが健に無理矢理決められてしまった
「ところでフクロウ?何で健と知り合い…」
「ああそりゃ俺とフクちゃんは…」
「やめろ健!!」
「ユウたんが怒った…嫉妬してンだろ?かーいーなあ。じゃ第一回目行くぜ
お前への愛が止まらねえんだ…カラダごと抱き締めてくれよな」
「…哲さんにそんな台詞言われたらオレ死んじゃいそう…」
「俺も…」
「お、お前への…」
二人が言い始めると
「ブー!ダメダメ!棒読みじゃんかよそれじゃあ。ユウたん見本みせてやってくれよ♪」
「なっ何で俺!」
「役者志望ならどんな芝居もこなせねーとなあ。せーのっ、はい!」
「お前への…(中略)抱き締めてくれ…よ(切な気に唇を震わせながら)…はっ!俺ってばつい」
「ユウさん…抱いてもいいかい?」
「ユウたん抱き締めて…へぶっ…んじゃ哲にフクちゃんやってみ?」
だが演技がトーシロの二人が上手く言える筈がなかった。
「いまいちだなあ。二人とも二点。じゃ次
誰にも見せたことなかったけど…いいよお前になら(恥)」
「言えるか!!」
叫ぶ二人にユウは仕方なく演技指導してやる事にした
「いいか…まずは物凄く好きな人といる自分を想像するんだ…そしてそいつに向って言ってみろ」
フクロウは脳裏に目の綺麗なある人物を思い浮べた
「ラバ…お前になら…お前にならいい…ぜ」
言いおわって少し顔を紅潮させた彼は
「乙女っスよ…乙女が浮かんだっスよ!!」
「すげえフクちゃん可愛い!!てか食いたい!」
そして哲
「ユウさん…」
「て、哲」
「誰にも見せたことなかったけど…オレ、ユウさんになら…ごめん忘れて…」
「おおすげーぞ哲ぅ!ユウたん上せちまってるぜ♪」
「てて哲さあん…てかそこのロングもユウさんも…てかドサ健もみんなおかしいっスよ?キャラ違うっスよ!?どうしちゃったんスか!?」
叫ぶダンチの言葉も皆には届かなかった
「じゃ次な…次の台詞はそこのリーゼントに向って言う事」
「こういうんだ。
これが…本当のオレなんだ…でもお前のことが…。こんな汚されちまった俺でも…愛してくれるか?」
「えっええっ?!」
「ダンチに向けてか…難易度高いな…」
二人はとても頑張りましたが…どうしてもリーゼント相手には棒読みしか出来ませんでした
「相手にこだわってちゃ役者は出来ねーぜ?なユウたん」
「ああ…例え相手が春木でも感情込めんのが真の演技だ」
「オレ…春木と同等なんスか?」
「ユウたん模範演技!!」
ユウさんはダンチの目をまっすぐ見、そして目を伏せた
「これが…本当の俺なんだ…でもダンチお前のことが…。こんな汚されちまった俺でも…お前…愛してくれるか?」
「…」
「おいどうしたダンチ?」
「(がばっ)勿論スよ!!オレ一生ユウさんの事…」
「だああ!!離せダンチ!!」
「ユウたんの演技は神業だな。んじゃ次は通りに出て叫ぶこと♪」
「なっ…」
「今度は何言わされんだ?」
にやり、健は悪ガキのような笑顔を浮かべた
「こういってもらう!
一目見た時からたまんねえんだ…抱いて」
「出来るか!!」
「なんだ?玄人が勝負捨てんのかよ」
「こんなの勝負じゃねえよ」
二人の代わりに訴えるユウだったが二人の勝負師の目は本気だった
「やってやろうじゃねえか」
「おいマジかよ(泣)」
哲とフクロウは通りに出た。
まだ宵の口なので人通りはかなりある。
二人は同時に
「一目見た時からたまんねえんだっ…抱いて!!」
うるむ瞳で切なそうにシャウトした。
徐々にコツを覚えつつある二人の演技はユウたちは勿論通行人をびびらせまくった。
その様子を健は満足そうに眺めて
「勿論抱いてやるさ(嬉)」
「おい健?やっぱお前それが目的…おわっ、腰触るな」
「無論ユウたんもな♪」
以上の光景を見せ付けられたダンチは驚愕した
「ユウさん…あんたやっぱドサ健と!?」
「何だこのリーゼントまだ知らなかったのか?」
「ダンチ…ユウさんは最高に可愛いんだ!」
「てっ哲さん何言ってんすか?」
「哲にゃ俺こないだ攻められちった♪しかもメイド服で」
「ててっ哲さん×ドサ健っ?!
嘘っ!!どこまでキャラ変わってるんすか!!(泣)」
「人は変わるのものさ。ダンチ…(泣)」
「ふっくちゃ〜ん♪」
「いやあっこの獣!!助けてラバァっ!!(泣)」
「…このフクロウって賭博師も…何だか可愛い…」
「哲さんが(泣)哲さんがあっ!!」
何だかすったもんだになった挙げ句、ダンチは口から魂を吐き出しかけた儘硬直してしまった
「意外とマトモだったんだなこのリーゼント(しまじみ)」
何だか感心する健
「ダンチ…本編じゃ副主人公なのにこのリレー小説じゃ木座の百分の一以下の出番と存在感しかない上にこんな目に…同情するぜ…俺よりマシだけどな(泣)」
「ユウたんてば何しみじみしてンだ?…よしラスト問題だ。俺を口説け!!」
「何でお前を口説かなきゃならないんだ」
「(聞いてない)俺がぐらぐら来る台詞を言えた方が真の勝負師だ!!」
「勝負師関係ねえじゃん」
「いいか!恋は戦争だ!!サマ使おうがどうしようが勝つ事が全てだ!!これと博打の何が違うんだ?!」
健は無茶苦茶な理屈で二人のばくち打ちのプライドを刺激した。てか刺激されたほうも刺激された方だが
「そうか…オレは何としてでもユウさんを!」
「おい?て、哲?」
「よしやってやるぜ!ドサ健!」
「よし来い哲ぅ♪」
「オレでお前を充たしてやる!!だから…俺だけを見て…抱いて」
「男前何だか可愛いんだか微妙…すげえ満たされたくなった♪男前のようでいて微妙に乙女っぽい絶妙のバランスだあ!!(嬉)」
「哲…ようやく哲ユウはあきらめてくれたのか?」
「ううん。ただ決めかねたらこーゆー台詞に」
「(泣)そうか…まあ俺それでもいいよ」
「次フクちゃんな?」
フクロウは目の綺麗なある人物をまたまた思い浮べ唇を噛んだ
「ラバ…オレは…」
「オレはお前しか見えねえんだ…この体も心も全部お前に…すげえ好き…だ」
フクロウは顔を真っ赤にして背を向け
「言っちまった…(泣)」
「いや相手健だよ…!!」
「まあともかくとして。言ったんだ。勝ちはどっちだ!?」
詰め寄る二人に健は答えた
「二人とも色っぽくて決めらんねえから引き分け」
「馬鹿にすんな!!」
「そう言うなよ、ちゃんと二人に優勝賞品やるから」
「自分とか言うなよ」
「じゃーん!特別ゲスト春木!」
「…は?」
「哲にふくちゃん目隠ししろよ♪こいつ声帯模写激うまだからな、好きな奴の声で応えてくれんぜ?」
「え…じゃあまさかラバの声で…」
「もち♪じゃいけ春木」
「最高に可愛いぜ…フクロウ…」
「やっ(恥)そんな…ラバの馬鹿っ(恥)」
「俺もずっと…お前の事が気になってた…そりゃ勝負師として気になってるのだと思い込んでたが…今はっきり分かった…俺も…」
「…やめろラバ…」
「フクロウ?」
「お前にゃ…碧がいるだろ?…そいつを幸せにしてやってくれよ…」
会話だけ聞いてるといい話です。春木ですが片方
「あばよ、ラバ…愛してる…ずっと(泣)」
「もうふくちゃん激可愛っ!!食わせれっ♪」
「いやっ!何か男臭いのが抱きついてきた!!…離せぇ(泣)」
「もうキスしちまうかなっ♪乙女なんだからっ!!ふくちゃん★」
「止めたれ!健!!哲お前も止め…」
「可愛い…萌え…」
「哲ぅ?!(泣)」
でとどのつまり。
貞操を守り切ったフクロウは
「またな…今度こそ勝つぜ坊や哲」
「ああ…」
「フクちゃん俺には?またなって言…」
「てめえにゃ二度と会わねえよ!!地獄へ堕ちろ」
「…こんな事言うのもなんだが博打うちならいずれ堕地獄だからまた会っちまうだろ?」
「そっかクソ…二度と博打が打てねえよう極楽往生しちまえ!!」
(無理だろ)
みんな心ん中でつっこみまくりました。
「じゃあな…っと…そこの変人、春木といったか?」
「いかにも〜♪」
「で、電話番号教えろ…でもってまたラバの声を…(赤面)」
「ふくちゃん俺んとこのも教えてやんよ♪寂しいならいつでも抱いてやるかんな」
「いらん!!」
最初はシリアスに対決してもらおうと思ったんですが、気付いたらこんなていたらくに
ちなみにうちのフクロウは非常に乙女でラバ大好きです。一応邪悪なんですが健があまりに邪悪なために全然目立たないな
ところでフクロウはやっぱ麻雀も強いんでしょうか?