認識材料と自我

たまにはお忍びで、とコンタクトにラフなカッコで街をうろつく事にした近藤センセ

「カジュアルなカッコも、割とイケてるよな」
とか思いつつ歩いていると健さまが。

やべ…

と思ったが奴はスルーした。

微妙に首を傾げながら歩いていると、
どしん
ぶつかったのはなんとご主人さま

…だが、小龍は不機嫌そうに一瞥しただけで過ぎ去っていった

(…もしかして奴ら、俺を認識してねえのか?コンタクトにラフなカッコにしただけなのに…何だかあんまりだ。俺との仲はそんなモンなのかよ!?愛がありゃ分かってもいい筈だろ!?)
と思っていたら肩を叩かれた

「やあ祥二くん、お忍びかね?」
「…ミスターゴールドマン…」
「カジュアルな君もステキだよ。どうかね?これから一緒にデートなぞ」

一瞬で分かったという事は、もしかしてこいつが一番俺を愛してたりするのか!?
そう考えると死にたくなる近藤だった


大好きな人に認識してもらえないのと、大嫌いな奴にキッチリ認識されるのと、どちらがツラいんでしょうか