黒頭巾ちゃん

昔昔ある所に坊や哲というすごい玄人がいました。
彼はいつも黒シャツを…じゃなくて黒頭巾をつけていたので黒頭巾ちゃんと呼ばれていました。

ある日の事、彼の同業者…てか彼氏のユウたんが病気で寝ていると耳にしたのでさっそくお見舞いに行く事にしました
黒頭巾ちゃんがユウさんのヤサへ向かう途中。
「あ。ダーリン!」
「ドテ子…」
自称恋の狩人ドテ子はいいました。
「ダーリン、さっきここらを質の悪いダホ中年がうろついとったで、気ぃつけや!」
「ダホ中年?ああ…」
「んじゃまたな♪ダーリン」

黒頭巾ちゃんはダホ中年が誰か分からないままユウさんのヤサに着きました。
と、中から何か悩ましい声が聞こえてきました。
「あ…もう…や…」
「可愛いなあユウたんは」
黒頭巾ちゃんは猛然と戸を開けました、すると…
丁度食事が完了したトコでした。
何故なら病気のおばあさん…じゃなくてユウさんが断末魔?の声を上げて悶絶したトコだったからです
「おお…黒頭巾ちゃん♪」
「…てめえ…ドサ健…てか狼!!」
「待ってたぜ」
「何なんだその満足そうな顔は」
「お前に会えたからさ」
「なんで裸なんだよ」
「お前を暖める為にさ」
「畜生外道!!」
全く騙す気のない狼と戦闘意欲満々な黒頭巾ちゃんでした…駄目ですねえ

「ユウさんてかおばあさん?大丈夫か?!」
「あ…哲…もう俺はあいつにいいように(泣)食い散らかされた…合わせる顔もねえ」
「狼ぃ!てめえオレの大事なおばあさんをっ!許さねえっ!!」
「ばーさんは気持よさそうにあえいでたぜ?お前もすぐに気持よくしてやるよ…」
「この外道!!」
どれだけ罵られても狼は所詮獣なんで全く平気でした。まさに畜生です
「狼!!なんでてめえはそんなに外道なんだ!!」
「お前を喰う為にさ!!」
あっという間に狼は黒頭巾ちゃんに襲い掛かりました
「いっただっきまーす」
とその時でした。

「ダーリンから離れっ!!この色惚け狼っ!」
「ドテ子っ?!」×2
「ダーリン下がって。いくで、どりゃあああ」
「ちょい待て、俺今裸…」
ずびしゃ〜ん
「!!!!」
声も出ずうずくまる狼。
「…ドテ子…すげえな…」
「愛するダーリンのためや!鬼にもなんでうちは!!」
かくして黒頭巾ちゃんはおっとこ前の恋の狩人(♀)によって無事狼の毒牙にかからずに済んだのでした。


       めでたしめでたし。