かぐや姫

昔竹取りのじいさん(神保さん)が竹藪にいつものように竹を取りにいくと何やら極彩色に輝く怪しげな竹がありました
「おーいおっさん切ってくれよー」
しかも中からは、声だけでも邪悪そうだと分かる生物が叫んでいます
「これも神のおぼしめしか」
これを天から与えられた自分の十字架だと受け取ったじいさんが竹を割ると、中からやたらとエロチックなフェロモンを撒き散らす不精髭の姫?があぐらをかいておりました。
おじいさんはその神から与えられた目で、その生物がこの世に邪悪と災いと…とりあえず世間様に迷惑を撒き散らす存在である事を見抜きましたが、彼の良心がこの生物を見捨てる事を許しませんでした
(誠心誠意、愛情を以て育てればきっと馬鹿でも優しい子になってくれるじゃろ)
そう思った彼はその生物をつれ帰り、大切に愛情を以て育てました。

その結果
子供は馬鹿で碌でなしの人間の屑中の屑である玄人…しかもそん中でも最凶の存在に育ちました。
この世にはどんなに頑張って育ててもどうしようもない存在というものがあるのですが、おじいさんは毎日毎晩、自らの存在を神に懺悔しました

やがて、これでもかってほど不敵に成長した娘?はじいさんにダダこねだしました。
「なあハーレムつくりてえ。俺好みの奴集めて」
「もうわしの手に負えん…好きにせい。だが、悪行を犯したものには必ずや神の罰が…」
「(聞いてない)ん。じゃ自分で探す♪」
そして三人の犠牲者の名があがりました。

一人は暗黒街で売出し中の筋者で、頭がキレて必要とあらば冷酷になれるクセにどっか純情でうなじの綺麗な所が標的になった理由です
二人目は伝説となりつつある博打打ちの美青年。天運に見入られた鋭い打筋の割に天ボケでなんだかコスプレさせて可愛がりたいってのが理由です
三人目はまたまた一匹狼の玄人…のクセにお兄ちゃん気質でナイスバディなトコが理由
ともかくその三人に脅迫状のようなラブレターのような手紙が届きました
呼び出しをくらった三人は何だか手紙にただならぬ殺気をそれぞれ感じたので、約束の日姫の家に行くはめになりました。

待ち合い室にて
「…この手紙よこした奴絶対頭おかしい!」
「どこで俺らのことを知った?…てか何で身長体重明記の上合ってんだよ」
「にしても何で呼ばれたんだ?俺たち」
三人が不審がっていると
「マイラバーたちぃ♪よく来たなっ!!おほっやっぱうまそ〜」
(なんだこいつ…)
そやつはあからさまに好色そうな目で三人を眺めると
「おまえら三人は厳正な審査の結果、俺のハレムの住人に選ばれたんだおめでとう」
「何だそりゃ!!」
叫ぶ三人にそいつは続けました
「でもほら、やっぱ第一夫人にみんななりてえだろうから試練を用意した」
「…第一夫人になるとなんかいい事あるのか」
「俺と一番たくさんエッチ出来んだ」
「…帰っていいか?」
「駄目。この世のどっかにあるっつー伝説のお宝を探してきてくれよ♪処女のなる木にサラマンダーの鱗、あとモケーレムベンベの歯。この三つを三人で分担して探してこいよ♪ちゃんと一番早く持って来られた奴が第一夫人な♪」
「誰が行くか!!」
三人はやはり同時に叫びましたが、
「ちなみに行かなくてもちゃんとハレムの住人にゃしてやるよ♪今すぐな」
舌なめずりするそいつに逃げ切れない愛を感じた三人はとりあえず了承する事にして逃げる事に決めました

とりあえず、見付からなかったつー文面だけよこして逃げきろうとした三人でしたが終始姫の監視の目が光っていました。
逃げきれる筈もなかったのです。
拉致同然に再び三人は屋敷に連れ戻されました。

そんな折、姫は一つの噂を耳にしました。
時の帝は色白で丸眼鏡の似合う大変エロい雰囲気の方であると。
「こりゃ会ってみねえとな♪」
座敷牢に三人を監禁し、姫は都に一っ走り出かけていきました。

時の帝は実は唐国の密輸商人と割ない仲になっていました。
もちろん極秘でしたがその噂を獣の勘で嗅ぎつけた姫?は証拠を掴んで夜中に宮中に忍び込み、脅迫してさっさと食ってしまいました。
さて全ての真実を知ったおじいさんは毎日毎晩神に、どうかあやつの暴虐を止めてくれる様祈っていましたが、ある日ようやく神のお告げがありました

「実はあいつは堕天した天使だったんだ…地獄落とすつもりだったんだが何の手違いか裟婆に堕ちちまってよ。次の十五夜に地獄から迎えが行くからちょっくら待ってくれ…しかしじいさんよ、あんたも難儀なモン拾っちまったな」
賽子を弄ぶ神様(房州さん)は気の毒そうに言いました

そして帝をいじって遊んでる間に十五夜はやってきました。
帝をくって満足気な姫の元に地獄の使いがやってきました。
「シシ、迎えにきたぜ。地獄に案内してやる。ついてきな」
「ええ〜地獄ぅ?つまんねえなあ。あーそういや玄人と極道とエスエムの人って地獄行き?」
「まあな。業が深いからな」
「じゃあ皆して連れていこう♪うんそれがいい!」
かくして姫は地獄へいってハーレムの仲間と面白おかしく暮らしたということです。


めでたしめでたし