獰猛な、笑み 元とぷ24(2004/12/10-12/22)

ベガスで噂になっている男がいる。


アノ東洋人でぃーらー…日本人ダッテヨ

カミカゼ、バンザイノカ?

ダカラくれいじーナンダナ


確かに cragy だ。

ベガスに現れてたった二ヶ月で、その男はトップディーラーの地位に上り詰めた。

もちろん、その為に行ってきた勝負は cragy の一言に尽きる。

人の人生を百倍にも濃縮したような勝負の日々…


男のいるテーブルは、珍しく人気が少なかった。

「いらっしゃい、ma'am?」

訛りのある英語と、人懐こそうな笑み

私は黙ってチップを卓に置いた

「大勝負ですね、ma'am?男に貢ぐ金にでも不自由しているんですか」

客を小バカにしたような物言いが、女性客に人気があると聞いた事がある。

私はカードを
ちら、
と眺めると伏せた。

男の表情は変らない。
なんとなく、憎らしくなるその表情。
私は口を開いた

「あなた、ここの“奴隷”だって本当?」

男は薄ら笑った

「そのカードで勝負でよろしいんですか?」

「答えないの?」

「では、こちらもこれで勝負させてもらいましょうか、ね?」

「一生ここでタダ働きなんだったら、どうしてあんなに危ない勝負ばかりするの?」

「勝負ですか?」
「勝負よ!!」


私のカードの数字は、男の数字に一つだけ敵わなかった。


「俺の勝ちですね、ma'am?」

男の手が、チップを回収していった


「私の負け分くらい、なにか教えてくれたっていいじゃない?」
男は、私の言葉に
ふ、
と宙に視線を向けた。

「どうしてそんなに危ない勝負ばかりするの?」
重ねる私の問いに、男はもう一度笑い

「ma'am?」
と、私の目を無遠慮なくらいにじっと見つめた。

何故か、問いを向けた私のほうがどぎまぎして、視線を下へ逸らす。

男は多分、もう一度笑って言った。

「あんなものはね、ma'am?」

肉食獣に向かい合ってしまったような威圧感が覆いかぶさる。
それでも、男の表情を確かめたくて、私は必死で視線を上げた。

「“危険”でも“勝負”でも、なんでもないんですよ。」

その言葉と共に浮かべられた笑みは、なんとも形容がし難かった。
そう、あえて名付けるとすれば…

「ご理解いただけましたか?」

獰猛な、笑み

「ma'am?」

とでも、言えたのだろうか

「next game?」

だから私は、その笑みに進んで貪られたくなってしまった。

「yes.」



最終回の鼻血必死な星野てんてーのディーラー健記念トプ(おとなしく最終回記念とぷって言えよ)
ありがとう高津さん!!淦夷の期待通りだよ!!
という訳で、こんなディーラーに食われたいなーと思って、こんな駄文をば。きっと、この女性は美人ちゃんでしょうが。相変わらず女コマすのうまいねー、帝王ってば。
ちなみに、こんなにエロセクシーな顔してますが、一皮向けばうちのワンコですので心の中では
「わーい♪このネーチャンべっぴーん♪ないすばでー♪食うっ!!」
とか思ってるに違いありません…
踏んでやってください、まゆみさま!!