鬼畜攻め(♂)×鬼畜攻め(♀)
それはある夜の事
「健…お前一つ不可能を可能にする博打をしてみねえか?」
近藤が言った
「不可能?俺にンなもんあるかよ…ところで何だ」
「小龍にレコを作る事だ」
「龍龍に?そりゃ不可能に近いが何でまた…」
「…俺、女(芸者)がいるだろ?それがあいつ気にくわねえらしく…これだ」
と近藤はシャツを捲り上げた。そこには青痣赤痣など色々派手に…
「でもセンセ、いたぶられンのは気持ちいいんだろ?」
「これじゃ女の前で服も脱げねえんだぜ?…だからあいつも女の一人も出来たら少しはマシになるかなと…」
「ちなみに博打のタネはなんだ?」
「あいつにうまくレコが出来ればお前を…三日三晩しゃぶりつくしてやるよ。何とか日空けてな。俺を好きにしていい。もしうまく行かなかったら、小龍には二度と手出すな。」
「どっちに転んでも先生にゃオイシイ話じゃねえか。ま、いーやセンセぶっとおしでってなあ悪くねえ…よし、いっちょやるか」
とりあえず健は情報収集を始めた。
まず部下
「なあなあ…龍龍てレコいた事ねえの」
「いる訳ねえだろ!あの人は女に一ミリだって興味ねえんだ」
「だがよ女郎売買してんなら女はたくさん見てんだろ?一人くらい気に入ったのがいたって」
「いい筈だと思うだろ?ろ?ねえんだよ!!ずっと男オンリーだ…しかもいたぶんのが大好きだときてやがる(泣)なんか女にひどい目に会わされた事があるのかもしれねえな」
「…龍龍のオフクロって知ってるか?男の女のタイプは自分のオフクロに影響されるってゆーし」
「いや…関東軍に殺されたって事しか」
「そうか…」
何だかあんまり収穫はなかった
小龍の女性関係が皆無であると改めて知った健様。
「なあ木座神」
「何だよくそ帝王」
「お前いっぺん龍龍に食われかけたろ?そん時女の趣味とか聞かなかったか?」
「あ…あの時か(げんなり)鬼畜プリンスの女の趣味?そういや女は経済的じゃないから嫌いだつってたな…妊娠したり体力がないからって。あいつ恋愛ってもんを分かってねえ!!」
「うーん体力ある女鶏姦すんだったらいいのかなあ…」
「恐ろしいこと抜かすなよ!(泣)」
「じゃセンセ?龍龍の玩具として龍龍の女の趣味についてどう思う?」
「あいつは審美眼は普通だぜ?どっちかってと整った系がいいみてえだ…女郎売買の趣味上」
「ほうほう」
「しかも今の俺の女(芸者)見た感想が『俺のが美人じゃねえか』だったからな。あいつより顔がいいのが最低条件だろ」
「つまりこうだ!」
わらばん紙に殴り書きしたものを健は読みあげた。
「龍龍の女の趣味!体力がある。めちゃくちゃ美形。鶏姦おっけー、つまり結構アブノーマル!こんな感じのお姉ちゃんを探すぞ!♪」
「…いないと思うぞ?」
先生のつっこみも健はきいちゃいなかった。
健は例の条件に合う女性を捜して東京中を歩いたが、美人で体力ありそうな…までは見つかっても
「ネーチャン!?ケツでやるセックス好きじゃねえ?」
なんて声かけた日にゃうんと答える女がいる訳なかった
「いねえなあ…」
「健…そのうち捕まるぞ、変質者として」
そんな折
「シシシ、何やってんだドサ健?」
「お?信じゃねえか。久しぶりだな母星に帰ってたのか?」
「人をエイリアンみたく言うなよ…何やら妙なものを探してるな…」
「ああ、おめえ心あたりねえか?」
「今んとこはねえ。だが探してやってもいいぜ?金返せねえってほざく下衆どもおったててな」
「ほんとかよ」
「まあそれなりの報酬は頂くがな」
「乗った♪とりあえず前金な」
「シシ、さすが帝王。気前がいい、待ってな。すぐにみつけてきてやるよ」
そしてそれから数日後。信から連絡が入った。
「センセ、見つかったらしいぜ!?」
「おお、さすがだな。じゃあさっそく見に行くか」
「待てよセンセ?なんか嬉しそうだがホントにいいのか?」
「何がだ?」
「見つけた女に龍龍が夢中になってセンセの事捨てたらどうするよ?(そういや嫉妬したセンセ見た事ねえしな…意外と可愛いかも)」
「考えはあるさ」
「へえ…どんな?」
近藤は唇を舐めて笑った
「金男兄弟の愛人になってやる」
「…センセ実はあいつらが好みなのか?」
「まさか…あんなゴミ毛唐ども…」
「じゃなんでまた」
「真性マゾを甘く見るなよ。相手がクソの方がより落としめられる感じがしてイイんだよ。しかも小龍に振られた気分つきだからな。あいつら糞にマワされながら失恋の痛みでもゆっくり味わうさ…それはそれで気持ちイイぜ多分…」
「…そこまでヤな思い極めなくても…俺が抱いてやっからさ」
「お前はケダモノ系だがいい男だからな…普通に気持ちよくて駄目なんだよ」
さらりとおかしい事を言うセンセに健はこの道の奥深さをしみじみ感じた
「だから心配は無用だぜ」
「…今俺、生まれて初めて博打に負けてもいいような気がした」
まあそれはそれ。という訳で信が例の女性を天界に連れてきた。
「シシシシ、入んな」
わくわくする健と近藤の前にその女は姿を現した。
「おほっ♪」
端正な化粧気のない顔はどこか憂鬱で、そこが更に魅惑的だった。
ショートカットに切長の目、モデル並に均整が取れた体は、どちらかと言うと筋肉質で引き締まっていた。
女は言った。
「私を満たしてくれる鬼畜男ってのはどこ?」
「シシ、元国民党女兵士でよ、レズビアンらしいぜ」
「野郎なんて糞だけどね。女としての快楽が無性に欲しくなる時があるのよ。妊娠は絶対ごめんだけど」
「うわ今までにないキャラ!萌え!!」
「信…お前…またごっついもんを…」
「だがこれなら小龍も気に入るだろ。シシ…苦労したんだぜ?健、残り半金…」
「まあその前に見てけよ信。野郎オンリイ男とレズ女(どっちも鬼畜好き)の恋だぜ?滅多に見れるもんじゃねえよ」
「確かにな…じゃあさっそく…」
ばたん
「おいオレに用ってのは何だ?」
「まさかこの男?」
お姉さんはとっくり小龍を眺めると言った
「奇麗な子ね…気に入ったわ」
「よおし!!まずは片方!!」
「龍龍紹介するぜ、えっと姐ちゃん名前は?」
「小清よ」
「シシシ、小龍に小清か」
「…何だこの女は?近藤?」
「すぐに分かるさ」
「なあなあ龍龍、小清ちゃんてばすっげエロくて限界しらずなんだ♪な。そーだよな?」
「ええ」
「健健、お前のレコなのか?」
「違えよ?食ってみてえけど。それよか龍龍どう思うよ小清ちゃん見て♪」
「造形は悪くない『いい女』だな。金になる」
「そーゆーんじゃなくてよ。ヤってみてえと思わねえ?」
「何で…オレは女に興味はねえぞ。知ってるだろ?」
「小龍…好き嫌いはいけないな、戦争体験者として」
「は?何言ってんだ近藤」
「女とヤると人生変わるぞ!!食わず嫌いかもしれねえんだから一遍騙されたと思って食ってみろ」
「…私ってここではどういう扱いな訳?」
「何でもねえ何でもねえ…しかしセンセそんなに小龍にフラれたいのか?もしかして新しいマゾプレイが体験したいのか?」
「まあ…少し興味はある…」
「まじかよあのうぜえアメリカ人に?」
「ねえ、あなた小龍っていうの?」
「気安く話しかけるな、女」
「あなた男にしか興味ないって言ったわね。怖いの?女が」
「何だと?」
「私が女が好きなのは男が怖いからじゃないわ、飽きたからよ。シンプルすぎて。男って性欲の奴隷じゃない?」
「女、死にたいのか?」
「まさか。怖いんじゃないなら証明してくれてもいいでしょ?抱いてみなさいな私を」
「…」
「すげっ!!何かシイナリンゴ的!しゃぶられてえ♪」
「あれが私のいう典型的なシンプルな男よ」
小龍はしばし黙り込んだ
「女…そんだけ言うならオレにも自尊心てもんがある」
「そう?じゃあさっそく…」
「男がみんな性欲の奴隷だなんて言う台詞は訂正しろ!!とりあえず出すもん出したら満足するような奴はあの野蛮人だけだ!!」
「…もしかして俺馬鹿にされてんのか?」
「シシ…だろうな」
「だって出すモン出さなきゃ気持ち良くねえだろさ、なあ信?」
「おれはそーゆー露骨な話はパスだ」
「センセはどーなんだ…真性マゾにゃ聞くだけ野暮か」
「あら?あのスーツの男…アナタのコレ?」
「ああ…オレがみっちり玩具調教した芸術品だ…女!お前の鬼畜っぷりを証明しろ、そしたら寝てやる」
何だか妙な事になってきた
「面白い!受けてたつわ。スーツのお兄さん名前は?」
「近藤だが」
「そう、コンドウさん、楽しませてもらうわ。いい目してる…なぶりたくなるわ。…はっ!!」
「う…く?!」
突然近藤を蹴り倒し、上にのしかかると小清はシャツのボタンを外し始めた。
「肌、白いのね…素敵…切り刻みたい…フフ」
「ひょー!龍龍に劣らず鬼畜っぽい♪」
「やっぱおれ帰っていいか?」
帰りかける信
「えー…ちゃんとノーマルカプじゃねえか」
「日本語間違ってる…帰るぜ」
見るに耐えない信が場を外すくらい小清の攻めはすごかった
「ひあっ…何で俺が…あ…」
「でも気持ち良さそうでいいなセンセ…俺も攻めてー!」
「あんたはお断わりよ…ふふ、素敵な奴隷調教してあるわね?すごく感度がいいわ…アナタ…なかなかの鬼畜の腕してるわ」
「当然だ」
「まさかここまですげえとは…は…う…姉さん、やる…な」
「あなたもいい奴隷っぷりよ」
「もっと…もっとメチャクチャにしてくれよ…」
「哭きなさい…いい声で(ニヤり)」
「…」
二人のプレイを小龍は複雑な表情で見守っていた。
小龍の複雑な表情を見て健は言う
「龍龍?はやくOKしねえとセンセ取られちまうぜ」
「うるさい健…おい女!!もう腕は分かったから近藤から離れろ」
「あら…少し夢中になりすぎたわね…どうかしら?」
「認めてやる」
「ん…は…気にいったんなら早くしろよ。隣にベッドは用意してある」
責め苛まれてなんだか異様に淫猥な近藤を見て二人は同時に生唾を飲んだ
「…ところで…二人とも攻めなカップルって成り立つのかな」
二人の心配をよそに小龍と小清は寝室に消えた。
「先生、どう思う?」
「…とりあえず…あの女…すげ…え」
「あー目が泳いでるなあ、まだ夢ん中だセンセ」
そして部屋ん中では。
「女…かなりの攻めっぷりだったがどこで覚えた?」
「ふふふ…私は兵士よ。戦場でに決まってるじゃない」
どうやら捕虜虐待に類する事をしていたらしい。ますます似た者同士なので小龍はなんだか釈然としないものを感じた
「じゃあ、いきましょうか」
立ったまま服を脱ぎ捨てる小清。そのしなやかな裸身が目に入る
「どうしたの?脱がないの?」
小龍は釈然としない思いが完全な違和感に変化したのを感じ叫んだ
「違う!!オレの求めるのはこれじゃない!!」
「オレの求めるものは!」
そう言って小龍は部屋から飛び出した。
「近藤っ!!」
「小龍…?」
「何だあ?どうしたんだ龍龍?」
「やっぱりオレのプレイの相手は…」
小龍は近藤にのしかかった。
「てめえだけだ…なんせオレの作り上げた芸術品だからな…」
「小龍…嬉しいぜ…頼む、無茶苦茶にしてくれよ」
「やってやるさ、口もきけなくなるぐらいに」
「…結局センセ一筋なのか?ちぇ、つまんねーなー」
「ちょ…腰抜けね」
憤慨する小清に健は
「じゃあ姉ちゃん俺と…」
「却下!!私が好きなのはあんたとは反対のタイプよ」
「食わず嫌いかよー」
「さんざん付き合ったから分かるのよ!!しかも調教しても無駄そうだし…あーあ…こんな事ならさっきのスーツの男と最後までやっとくんだったわ」
「女!!近藤はやらんぞ」
「何でセンセばっかモテるんだよ」
それは鬼畜が多いからです
「けん…賭けは俺の勝ちだ…約束通り…」
「嫌」
「な…に…!?」
「だってもともとこの賭けどっちに転んでもセンセにゃオイシイじゃん。失うもんがねえもんを賭けたあいわねえよ。ってわけで、龍龍〜♪」
「寄るなケダモノ!!」
「くうっ、けど…嬉しいぜ小龍」
「…やっぱ男って駄目ね…」
かくして思いっきり元サヤになり小清姉さんはいぢめて楽しい子猫ちゃんを探しに旅立ちました。
んで後日談
「しかし小龍…非経済的うんぬんは女に興味がない元からの理由にはならねえぞ?」
「まだ気になるのかよ…仕方ねえな(写真を取り出す)」
「お!?誰だこの龍龍そっくりの美人は」
「オフクロだ」
「何!?すげえ紹介して!!」
「とうに死んでる」
「小龍、まさか実はひでえ母親だったりして幼児体験で虐待とか…」
「いや。特にひでえ女とかいう訳じゃあねえんだが、とにかく気の強い人でな。オレが尊敬する親父の唯一の弱点だった…つまり完全に尻に敷いてたのさ」
「ほう」
「だからガキの頃から結婚だきゃしたくねえなと思ってたのさ」
「実はマザコンだったのか…」
「何だ結局女恐いんじゃん」
「うるせえ」
あまりに女性キャラの少ないリレー小説には珍しいゲストのお姉さん。レズで鬼畜攻めの小清姉さんでした
うちらの小龍は、実は強度のマザコンです。てか、マザコンの男はゲイかマッチョに走りやすいとか。小龍母は小龍とものすごくそっくりです、顔しかり、性格然り。男の子は母親に似るといいますしね