『賭博師 梟』用語集
お早うございやす。ミイ姐さん |
おはようございやすみいねえさん |
@ガミさんの初登場台詞 Aこの台詞と、そのコマの顔が、彼のキャラクターと人生を象徴しているように思える…のは深読みのしすぎ? |
面白くねえよ。面白くなくたってやるんだ |
おもしろくねえよおもしろくなくたってやるんだ |
@「博打博打って…博打の何が面白いのさ」 という仁美の台詞に対するヒー坊の回答。処置ナシです、この男 |
俺に梟の絵を描いてくれ |
おれにふくろうのえをかいてくれ |
@碧を優しく扱う代わりに、俺の頼みを聞け、と言ったフクロウの頼みの内容 A賭場で見た碧の絵が気に入ったらしい B見た瞬間、怒ってたくせにい!! Cハッ!!もしかして、ラバと仲良くしてた碧に嫉妬したのか!? |
俺の敵はお前だ…!! |
おれのてきはおまえだ |
@勝つために味方を切り捨てたラバのやり口を見たフクロウの心中台詞 A敵が出現したのに、フクロウの顔に浮かぶのは満面の笑みである B敵であることが唯一、相手を認めることになる関係、という奴です |
返さなきゃ殺されるだけだ |
かえさなきゃころされるだけだ |
@初日の勝負で百万円を溶かしてしまったコゲ沼の借金を案ずるガミさんへのラバの台詞 Aガミさんはその台詞に、すっかり玄人という名の“人間の屑”になってしまっていた昔馴染みを感じ、悲しげな表情をします Bちなみに、この台詞はフクロウに聞かれていた |
勝って金持ちになれよ、このバカ |
かってかねもちになれよこのばか |
@恋人の給料を博打にぶっこんでまで金持ちのふりをしたのは 「金を持っていないと賭場では相手にされないから」 と答えたヒー坊への仁美の言葉。彼女はこの台詞と同時に給料をヒー坊に叩き付けた。 彼女はハッパをかけただけのつもりだったが、愛想をつかされたと思い込んだヒー坊は拳銃自殺した A一度はやってみたい。こーゆー「罵倒しつつ金を叩きつける」ってヤツ |
ガミさん |
がみさん |
@本名、三上。雀荘五稜郭のマネージャー。店を守る為に道内を巡り、凄腕の玄人?ヒー坊とコゲ沼を集める。その後、幼馴染のラバも拾い、フクロウとの勝負の下準備をする。ミイ姐さん亡き後は、ラバとフクロウの最後の勝負を見届ける。十二年後も、店を守り、フクロウの死を伝え、荘園の権利書をラバに渡した Aこの漫画のキーパーソン。彼がいなければこの物語は始まらず、また、彼が店を続けていなければ、ラバはフクロウの死も知らず、墓に絵を捧げることも出来ず、碧も権利書を受け取れなかった。の割に、あんまりな役割。まあ確かに、彼がいなきゃヒー坊は死なずに済んだんだけどね Bしつこいが、どうやって食っていたのか気になる。独身のようだから、どうとでもなるんだろうが… C権利書を預かっていたところからすると、フクロウを葬ってやったのも彼だと思われる。とすると、フクロウが勝負で手に入れた一億は実は彼がこっそり隠匿していたり…その利子でまかなっているんだとしたら、人の良さそうな顔して、食えない男だ Dこの漫画における解説役 |
ガミ、お前まだこの店守ってたのか |
がみおまえまだこのみせまもってたのか |
@フクロウとの激闘の十二年後に、再び函館にやって来たラバが、雀荘五稜郭に入ってきた際の言葉 A確かに、開店休業状態の店守ってるなんて、律儀だねえガミさん Bちなみに、店は開店休業状態。二階の娼館は「開陽楼」という看板にバッテンしてあったので、閉鎖したらしい(確かに、ガミさんは人が良さそうなので、女郎屋経営には向かない気がする)どうやって食ってたんだろう |
可哀想じゃねえ奴なんか、この世にいるかよ |
かわいそうじゃねえやつなんかこのよにいるかよ |
@空襲で親を失い、やりたくもない博打をやらされている碧が可哀想だと言ったラバへのフクロウの返答 Aものすごく深い思いが入っている言葉です。だからチャチャは入れません |
ガン牌 |
がんはい |
@みんなの死神アイドル、印南善一の必殺技。竹の目を覚えて牌を識別できるという、ある意味最強の玄人技。見破ったところでサマじゃないので封じることが出来ないのがまた最強。プラスチック牌には基本的に通じないけどね A『梟』では、フクロウのオヒキ、碧の技。声と引き換えに彼女はこのチカラを得、梟に使役されていた B『哲也』では、声の出るようになったリサは不死身の力を失ったので、多分彼女もフクロウと別れた後は力を失ったと思われる。もっともカタギになったら、神経衰弱くらいにしか使えない技なんで別にかまわないだろうが Cとりあえず、ポンなり、声なり、何かを犠牲にしないと発動しない力であるらしい |
きっとお前を取り返してやる!! |
きっとおまえをとりかえしてやる |
@タネの全部を自分の読みを信じて勝負に投じた際のコゲ沼の心中台詞。もちろん、取り戻すのは500円で売り飛ばした妹のチヨちゃんです Aこの願いは届きました。神様って…いるんだね♪博打の神様か、もしかしたら悪魔だったかもしれませんが Bフクロウも、ラバに碧を取られた(と思い込んだ)時に同じような台詞を吐いています。ただこっちは 「てめえは“必ず”俺が取り返す!!」 “きっと”と“かならず”…性格の違いが現れてますね |
気に入ってくれるか…?フクロウ… |
きにいってくれるかふくろう |
@約束の絵をフクロウの墓に捧げたラバの心中台詞 Aいい絵です Bだが、この後どうなったのか気になる C俗物な筆者は、いくらで売れるんだろうとか思ってしまった D人の思いに、値段なんかつけられません |
今日から碧は俺の女だ |
きょうからみどりはおれのおんなだ |
@ラバがシリアス天ボケキャラである事を決定付けた台詞 Aオヒキが、よその男と喋ってるだけで逆上したフクロウもフクロウだが、まともにコミュニケーションをとったのがついさっきの女を 「俺の女」 呼ばわりしたラバもラバで…似たもの同士だよこいつら。売り言葉に買い言葉って奴だろうか B碧に手を上げようとしたフクロウの手を、彼女の顔に当たる直前で「バシイっ」と止め、「ゴゴゴゴゴゴ」と、大型爆撃機のような効果音を出しながらいった台詞。畜生、天ボケのくせに小洒落た効果使いやがって……見事(笑) Cこの時、当の碧がどうおもっていたかは碧の心中独白をご覧下さい |
拳銃 |
けんじゅう |
@ヒー坊が自殺に使用した拳銃 Aコートから取り出した所を見ると、五稜郭での勝負の際も持っていたように思われる。なんでラバに 「次は殺すぞ」 すごまれたとき、取り出して逆にすごみ返さなかったんだろう Bそんな所が小心者なヒー坊 Cもっとも、そんな事くらいで真の玄人はビビらないかもしれませんが D銃刀法はとっくに施行されていたはずなのに…そんなに簡単に当時の北海道では拳銃が手に入ったんだろうか |
コゲ沼 |
こげぬま |
@賭博師梟における三銃士の一人。室蘭の玄人。室蘭大空襲で、真っ黒コゲになっても生き延びたツワモノで、かわしの天才。だが、人として間違ったばくち打ち二人の猛攻により撃沈。百万の借金を背負うも、妹を叩き売って再戦。勝負に勝つも、凄惨な勝負による莫大なストレスによりばくち打ちとしての命を失った。という訳でその後は、余剰で出た八万円で、妹とひっそり生きていったと思われます A妹がいるが、彼とは似ずにとても可愛い。だが、コゲさんの顔の鱗のようなものは、火傷の跡かもと考えれば、彼も黒コゲになる前は、そして髭をとればさっぱりした男前なのかもしれない Bどうでもいい話だが、筆者の一族は室蘭の民である。よって室蘭人の彼には非常に親近感がもてる。どっかで会ってるんじゃないか(親戚が)とか思うと…ワクワクしませんか?(漫画の中の人物だよ、ってなツッコミはいりません) |
この勝負、互いの全てを賭けて打とうじゃねえか |
このしょうぶたがいのすべてをかけてぶとうじゃねえか |
@金に加えて、碧の所有権まで賭けて打つ二人。だが、劣勢にある筈のラバは、タネを更に上乗せした。それが…という時の台詞 A賭けるのは互いの人生。 負けたほうは「博打から足を洗う」勝ったほうは「心臓が張り裂けるまで博打を打つ」 B『哲也』でもそうでしたが…やっぱ人格と人生と命を賭けて打たないと、真の強弱は決まらないんですね C負けたほうがいいような気がとてもするタネ |
このまま死んで、たまるかよ… |
このまましんでたまるかよ |
@ラバの挑発にまんまと乗って、ガン牌使いの碧のサポート無しの勝負についたフクロウの心中絶叫 A彼のマントが生き物のようにめくれあがって、目がカッと見開かれている B彼の髪とマントは生き物なんだろうか…と今更ツッコミ |
五稜郭 |
ごりょうかく |
@函館の雀荘。女傑のミイ姐さんが経営している。ちなみに二階は開陽楼という娼館。ミイ姐さん亡き後はマネージャーのガミさんが引き継いで、昭和三十四年までは存続していた。ちなみにそれまで、牛骨に竹の牌を使っていた Aだが、ミイ姐さんが死んでからは、開店休業のような状態であったらしい…どうやって食ってたんだろう、ガミさん |
東雲 |
しののめ |
@三丁目にあった老舗の雀荘。牌ホンビキ推奨店であった事が災いして、邪悪の申し子のようなフクロウにツブされる A店主はフクロウに、鼻が折れるほど殴られ、娘は妓楼に売られ… Bちなみに、ミイ姐さんが死んだので、娘は解放された…のかな?一人娘みたいなので、そうであって欲しいなとちょっと思った |
自分がラスを引かないために自分じゃない誰かを沈めるんです |
じぶんがらすをひかないためにじぶんじゃないだれかをしずめるんです |
@一人勝ちするフクロウを止める為にラバが取った戦略を解説したガミさんの台詞。生き残る事を最優先する…つまり、自分じゃない誰かを「コロす」のが賭博師の鉄則 Aこの「自分じゃない誰か」に入るのが敵ならいいが、時に入るのは味方であり、友であり、家族であり…かくしてばくち打ちは“人間の屑”と化していくのである B漫画も出版社も全然違うが『凌ぎの哲』でも、ドサ健が、「負ける可能性を下げる」為だけにコンビの哲を沈めた。おかげて哲は博打列車からダイブするハメに…だが、これも玄人の生き方。恨みはしない… C訳はないです。玄人だろうがなんだろうが、味方に裏切られた人が抱くのは、怒りと復讐心ですから |
じゃ、このコ頼んだよ |
じゃこのこたのんだよ |
@ミイ姐さんの初登場台詞。フクロウのせいで女郎屋に売られた東雲の娘が「このコ」 Aちなみに頼まれたのは多分先輩の女郎さんだろう。ひそかにとても美人だ |
昭和二十二年 |
しょうわにじゅうにねん |
@賭博師梟の舞台となった時代 Aまだ日本は戦後をひきずっていた時代。特に北海道は、ソ連軍との云々があったため、経済復興が遅れ気味だった Bだから、この物語を成り立たす事が出来る玄人たちの住む場所があったわけだが |
人生なんか博打だ |
じんせいなんかばくちだ |
@レイテ島から生還したフクロウの悟り A運の悪い奴は、道を歩いてても落ちてきた瓦が頭に当って死ぬし、運のいい奴は、戦場で矢一本当りはしない…と言ったのは誰だったか Bそれはあくまで確率の問題。普通は、道を歩くほうが、戦場にいるより安全です Cなんて確率論を信じる人はばくち打ちにならないでしょうが |
ステッドラーの6B |
すてっどらーのろくびい |
@ラバの持っていた鉛筆。当然、事務用や学習用ではなく、絵の道具。ラバがこれを飛ばした事で、ラバはガミと、そして彼が持ち込んだ勝負に足を踏み入れることになる Aもしあの場で鉛筆を飛ばさなければ、フクロウと勝負することもなく、碧と結婚することもなく、ただの特攻崩れの浮浪者として朽ち果てていたことだろう。そう考えると、運命のアイテム |
餞別 |
せんべつ |
@遠いところに旅行(転任・引越しなど)する人に対して別れのしるしに贈るお金や品物(新明解国語辞典) Aフクロウが贈ったのは、金でも品物でもなく、碧さん Bもちろん分かってますよ。フクロウが 「ラバが好きなら、ラバの所に行っていいよ」 なんて優しい台詞は、恥ずかしくて口がされても言えなかっただけだってのは |
闘うことに値打ちがあるってことを… |
たたかうことにかちがあるってことを |
@人が、戦争に一種のロマンを感じる根本の理由。歴史好きな人は、ほとんどの人が戦争に興奮した経験がある筈。闘争心というものは、どうやら本能に書き込まれているらしいですね A「わからねえ奴には、一生わからねえがな」 とフクロウは言っています。はい、分からない人には一生分かりません。 Bしかし、近代戦というものは、この“闘う”という行為をより拡大した。結果、組織と組織同士の“闘い”に勝つために、相手方の都市を空爆して、銃後の女性や老人や子供を焼き殺したり、原爆で蒸発させたり、子供に銃をとらせたりするようになったのである。 さて、“闘う”事の価値ってのは…ここにはあるんでしょうかね C私は、鎌倉武士の一騎打ちにもロマンは感じますし、長篠の戦いの鉄砲三段撃ちにもロマンは感じますし、土方歳三の特攻にも漢の魂を感じて好きですが…戦争そのものは嫌いですよ D人の闘争心や殺戮心の存在を否定するつもりはないですが。闘いたいひとは、闘いたい人同士、どっか遠いところで好きなだけ殺しあってくれたらそれでいいッスよ、と言いたいんですが E博打漫画のアホ用語集で、マジに語る私も、相当イタいのでここでやめときます |
誰にだって間違いくらいあんだろうが |
だれにだってまちがいくらいあんだろうが |
@ツナをわざと外したな?とのラバの問いに対するフクロウの返答 Aやっぱりラバをいぢくって楽しんでいると思われます B碧がいるので、ツナを外すわけが無い以上、わざとだったんでしょう。しかし、こんなタチの悪いいたずらに十八万もかけるなんて…ばくち打ちの考えることはよく分からん |
足んねえな |
たんねえな |
@賭博師梟主人公、フクロウの初登場時台詞 |
チヨ |
ちよ |
@コゲ沼の妹。百万を溶かしたコゲ沼に最後の手段と“売られ”て金にされる。が、兄の捨て身の博打により借金は返済出来、彼女も売られずに済んだ A中学生…くらいだろうか?ヘアバンショートにもんぺ、という、どう考えてもマニアの垂涎の的な可愛らしい少女。女郎にされなくて本当によかったね B兄に殴られた時に、非常に意外そうな顔をしていたので、普段は多分、優しい兄ちゃんなのだろう。兄ちゃんは博打から足を洗ったし、兄妹仲良く、店でもやって生きていってほしいものです Cコゲ沼さんはシスコンぽいし…嫁に出すときは大変でしょうね |
てめえら玄人はみんなクズだ。とっとと死んじまいやがれ!! |
てめえらばいにんはみんなくずだとっととしんじまいやがれ |
@ミイ姐さんが仁美に撃ち殺され、五稜郭の存亡の為、という名分は消えた。だが、それでも博打を打とうとするラバとフクロウへのガミさんの絶叫 A函館の真ん中で憎悪を叫ぶガミさん Bノガミかジュクのド真ん中で叫んで欲しい。つっかかって因縁つけてくる奴は小物です。ドサなら薄ら笑うだろうし、哲なら、少し沈痛そうな顔をする…かな。そしてそんな哲を思いやるダンチが、叫んだ奴につっかかる…のを哲が 「やめろダンチ」 と止め 「なんでですか哲さん!?」 と叫ぶダンチに 「その通りじゃねえか」 と宥めるように言うのだ |
賭場…? |
とば |
@ラバの初登場台詞。昔なじみのガミさんに話しかけられても返事もしなかったラバだが、博打の誘いにはのった A戦争が終わったのは二十年。それから二年も、博打の話以外は誰とも話さなかった彼の神経もなかなかすごいと思う Bなのに、鉛筆はちゃんと研がれていた。よっぽど絵が描きたかったんだね |
何やってんだ碧…!!こっちへ来い!! |
なにやってんだみどりこっちへこい |
@ラバに博打の辛さを訴えていた碧を見た、フクロウの叫び。それに怯えた碧がラバの影に隠れると、逆上したフクロウは碧に手を上げようとするが… Aしかしフクロウが見たのは、碧がラバと一緒の卓に座っていたのと、碧の似顔絵だけ。しかもラバの描いた絵かどうかも知らない筈なのに、そんな彼女の浮気を見つけたように怒らなくても… B玄人は、そんなカンも鋭いのか。フクロウが嫉妬深いのか |
何だと…?てめえ何寝ぼけたことを |
なんだとてめえなにをねぼけたことを |
@自分よりちょっと先に出て行っただけの碧を「俺の女」呼ばわりするラバに対する、非常に尤もなフクロウの疑問。だが、オヒキなしじゃ勝負できないのか?と挑発され、彼は碧も賭けた勝負を引き受けるのだった Aちょっと冷静に考えれば、笑って流せばそれで済んだ事だと分かったはず |
牌ホンビキ |
はいほんびき |
@雀牌を使った博打。親は一人、他は子。親が六牌のうち一牌を伏せ、子はその牌を予想して金を張るというシンプルなゲーム Aだが、博打の世界では、ルールが簡単なものほど奥が深い。技術で誤魔化せない分、「それがどんな人間か」がまともに出るから。つまり、全“人格”をかける勝負になるからである B梟の世界では、配当は六倍。単純な確率論でいけば絶対に儲けのない博打である(ちなみに、本当は4.5倍らしい)が、この話の登場人物たちは普通でないので… C雀荘のオッサンは、場代で儲けてるようだ D印南はフツーに無敵だろうな、このゲームでは |
入ります |
はいります |
@コゲ沼さんの初登場台詞 Aてか、牌ホンビキの時はみんなこう言っている。敬語なのがなんか可愛い Bラバさんの「入ります」はもっと可愛い |
バカどもにつける薬は無えぜ!! |
ばかどもにつけるくすりはねえぜ |
@指輪を使ってのすり替えでラバやフクロウを翻弄していたヒー坊の絶好調時の心中台詞。ちなみにすぐに化けの皮がはがれた Aその後、サマを見破られて傷心のうち、バカは自分であった事に気付き、自殺 B小物が調子にのるとこんなもんです |
バカがいつ気付くかと思ってね |
ばかがいつきづくかとおもってね |
@ヒー坊のサマを見破りつつも黙認していたフクロウにその理由を問い詰めたラバに対する返答 A当然、喧嘩を売る台詞です。売られたラバは、怒ってます B好きなコはいぢめたくなるのがオトコノコ♪ |
バクチ…ツライ…ヤメタイ… |
ばくちつらいやめたい |
@碧がラバに訴えた言葉。ラバの掌に泣きながら指で書いた。だから尚更、気持ちが通じた筈 Aかくして、彼女をバクチから救い出さなければと決心したラバは、更にヤバい勝負にハマっていくのであった Bしかし、こんだけの事で、あんな台詞を吐いちゃうラバって一体… Cあんな台詞とはもちろん「碧は俺の…」です |
博打に疎いのに、よく賭場やってますね |
ばくちにうといのによくとばやってますね |
@金持ちは博打が強い、とはなんぞや?というミイ姐さんの疑問へのガミさんの回答。大金をかけても冷静でいられる、というのが答えらしい Aガミさんには珍しく、ミイ姐さんを小バカにしたような表情と口調である。こき使われたのが余程癪に障っていたのだろうか Bエラそうに説明した割には、ヒー坊がただの大ぼら吹きだという事を見抜けなかったガミさんも、博打にたいする見識はあんま高くないと思う Cしかし、確かに修羅場くぐってきた筈のミイ姐さんらしからぬ、小学生のような質問である |
博打の前では全てが生け贄 |
ばくちのまえではすべてがいけにえ |
@賭博師梟コミックスの表紙カバー折の文句 Aここでいう全てには、金はもちろん、女やら人生やら命やらが入る…まさに全部 B『哲也』でも使える台詞。玄人の生き方の基本法則 C哲也より、ドサあたりの方が似合いそうだ |
ヒー坊 |
ひいぼう |
@長万部の玄人。自称、医者の息子で医大生。大金を鼻カミにしか思わないから強い筈…というガミさんの判断により連れてこられたが、実は全部ブラフで、ストリッパーの彼女の稼ぎを博打にブッ込んでいきがっていたろくでなしだった。指輪を使った牌のすり替えで、一瞬ラバとフクロウを翻弄するも暴露され、最後は、ハッパをかけただけの彼女の台詞に絶望して拳銃自殺 A小心者のハッタリ野郎なだけなら同情の余地もあるが、女に貢がせてまで博打にブッ込んでいたんじゃ同情のしようがない。まあ、順当な末路だろう Bこんな男に人生むちゃくちゃにされた仁美さんが哀れでしょうがない C『ドサ健ばくち地獄』に登場する医学生がモデルであろう。もっとあっちは本物の医者の息子で医学生で、死にはしなかったけどね |
ヒー坊の指輪 |
ひいぼうのゆびわ |
@ヒー坊が牌のすり替えに使用していた指輪。彼女の仁美も同じものを身につけている。ヒー坊のにはHITOMI to Hと入っている Aという訳で、ヒー坊の名前もHではじまるようだ…ヒロユキ?(笑) |
仁美 |
ひとみ |
@フルネーム、清水仁美。職業ストリッパー。ヒー坊の彼女。小心者のハッタリ野郎でロクデナシでなんちゃって金持ち御曹司&医学生のヒー坊に給料を貢ぎ、家にまで住まわせてやっていた献身的な女性。一ヶ月スッポンポンで踊って稼いだ金を一晩で溶かしてしまうヒー坊をそれでも愛していたが、ハッパをかけた言葉に絶望してヒー坊は拳銃自殺。精神の均衡を失い、賭場の五稜郭に乗り込んで発砲。ミイ姐さんを射殺する。精神状態が普通でなかった上に、狙って撃ったわけではないとはいえ、殺人は殺人。その後はムショ暮らしでしょう A色っぽくて美人で献身的なのに、なんでこんなにひどい人生なのか…(泣)書いてて気の毒になってきた B色恋に口出しすべきではないとはいえ、やはり言いたくなるこの言葉 「どこがいいんだそんな男!?」 C『ドサ健ばくち地獄』のストリッパーがモデル。ただ、むこうはちゃんと医学生坊やに愛想をつかしてます |
一人で凌いで一人で死ぬのが玄人じゃないのかい |
ひとりでしのいでひとりでしぬのがばいにんじゃないのかい |
@妹を売ってタネ銭をつくろうとしたコゲ沼へのミイ姐さん怒りの啖呵。カッコいい… |
ヒャーッハッハッハッハアッ |
ひゃーっはっはっはっはあっ |
@コゲ沼が親での勝負で、一万賭けで当ったフクロウの笑い A何度も言いますが、少年漫画誌の「主人公」の笑い方じゃないです |
フクロウ |
ふくろう |
@本名、福郎。おそらくアイヌ人。賭博師。レイテ島での地獄を経験し、博打で生きることを決意。戦災孤児でガン牌使いの碧をオヒキに、函館中の賭場を荒らして生きていたが、ラバとの勝負で碧をラバに譲渡。それからも博打を打ち続けたが、五年後、財閥の跡取り、フェルナンドと三日続きの死闘の末、ツナを変えずに一に張り、勝利。レイテの大荘園を手に入れるもその直後、ラバとの約束どおり心臓破裂で死亡した。戒名は福郎賭博大居士 A寺に頼んでもあの戒名はつけてくれないと思うので、つけたのは…ガミさんかな。粋な事を B鬼畜、外道、邪悪…と三拍子そろっているが、博打にかけた思い、そしてラバへの友情?は本物だった Cけして自分を曲げない男。荘園の権利書に碧の名を書いたのも、彼女への愛情もさる事ながら、自分の居場所は荘園主という安穏で豊かな生活にはないと知っていたからだろう Dすごいフアッションセンスの持ち主。ナコリム姉妹的、ハイセンスな民族衣装もさる事ながら、それのコーディネイトのベルト…実は金男どもと、服のセンスが一緒。よく思い出してみてください、奴らもベルトコーディネイト大好きなんですよ Eあの服は絶対市販されてない筈。特注だろう。フクロウの手縫い説も捨てがたいが Fアイヌ人という事で、アイヌ人の梟観を少し。アイヌ人にとってフクロウとは、一番崇高な自然神が梟の神。時には獰猛製を発揮するものの、普段は大人しくて目立たないとりながら、歌を歌って人に福音をもたらすらしい Gイメージ合わねえ!! Hので、漢字での梟の意味 「悪鳥、不孝の鳥として憎まれる」 「つよい、たけだけしい、悪強い」 Iこっちのが近いと思う |
フクロウの髪の毛 |
ふくろうのかみのけ |
@ウェービーなロングヘア。ウェービーな状態で腰まであるので、ストレートにしたらどんだけ長いやら Aフクロウの羽根のように、わり自在に動く。髪の毛で相手を威嚇しているらしい(効いてないけど) B本作品の時間設定は昭和二十二年。つまり1947年。そしてフクロウの軍隊生活時は、陸軍という事でほぼ絶対坊主頭。レイテ島で日本軍壊滅が1944年12月。フクロウはおそらく米軍の捕虜になった思われるが、捕虜収容所では、衛生上、捕虜は坊主(最低でも短髪)であった筈。敗戦と同時に解放されたとして、髪を伸ばす時間は二年と三ヶ月程度…それにして長すぎやしませんか? Cしかし、戦後、浮浪児暮らしをしていた碧と会った時の彼の髪の長さは、肩より10cmほど長いだけ。 Dきっと、ものすごく髪が伸びるのが早いんだ…という事にしておこう |
フクロー!! |
ふくろお |
@碧をラバに譲り、去っていくフクロウの後姿に碧が叫んだ台詞。実は碧の初台詞でもある Aこれから後は、彼女は普通に喋れるようになったはず。事実、十二年後は流暢に喋っている |
碧血碑] |
へきけつひ |
@函館山の中腹に建立された碑。「函館戦争」で戦死した旧幕府軍の追悼碑で、土方歳三、伊庭八郎など816名を祀っている。函館戦争で、戦死した旧幕府軍将兵の遺骸は、新政府軍の命令で野晒しで放置されていたが、柳川熊吉が遺骸放置の命令を無視して、旧幕府軍将兵の遺骸を集めて埋葬した。この記念碑はその埋葬地を示している。「碧血」とは、中国の故事で 「義に殉じて死んだ武人の血は、三年経つと碧色に変わる」 という中国の逸話から名付けられた A『梟』においては、ラバと梟が最後の勝負を前にして、共に酒を飲んだ場所。 Bフクロウが殉じたのは“義”ではなく“博打”または“信念”かな |
負ければ終いだからこそ、ギリギリ自分の読みに張るしかねえじゃねえか |
まければしまいだからこそぎりぎりじぶんのよみにはるしかねじゃねえか |
@自分の読みは五、ラバの読みは五、だが、けしてツナを外さないフクロウの読みは一。そして、この勝負で外せば全てが破滅…そんな勝負でコゲ沼が“五”を決断した理由 A命を賭けた勝負で、人に頼っているようじゃばくち打ち失格です。しかし、普通の人間はそんな状況では、「安心」を求めたくなるもの…だから神様がいるのでしょう B彼は博打打ちとして本物でした。だから、彼の読みも当りました。だが、彼はそれと引き換えに、ばくち打ちとしての命を失いました。でも、多分それが彼の幸せにつながったと思います Cと、読書感想文みたく述べてみました |
ミイ姐さん |
みいねえさん |
@雀荘五稜郭と、二階の開陽楼の経営者。きっぷのいい、肝の太い美人。雀荘を食いつぶすフクロウに対抗する為に玄人を雇い勝負させるが、当人は、ヒー坊の自殺に動転した仁美の銃弾を受け死亡。店はマネージャーのガミさんに受け継がれた A賭場をやっている癖に、博打に疎いとガミさんに言われている。事実、素人な質問をガミさんに投げかける事が多い。まあ、これは学習漫画における「質問役」を割り振られているからなんだろうが Bこの漫画では女性は損な役回りを割り振られているが、仁美さんの次くらいにひどい役割をふられてしまった人。あんな弾丸に当ってしまうなんて |
ミイ姐さんの供養 |
みいねえさんのくよう |
@二人の“クズ”の勝負を見届けること。ミイ姐さんの店の存亡の為にはじめた勝負だったから、店が関係なくても見守る義務がある…とガミさんは考えた A男前なガミさん。彼の「供養」には、彼女の店をそれからも守り続ける事も入っていたらしく、十二年後も彼は店をやっていた Bなんて律儀な人なんだろう |
碧 |
みどり |
@フクロウのオヒキ。後にラバの妻となり、桜庭碧となる。戦争中に空襲で家族を目の前で無くし、そのショックで口がきけなくなるも、ガン牌能力を得る。フクロウに拾われ、その能力でフクロウのオヒキをしていたが、博打の凄惨さを目の当たりにする生活からはやく足を洗いたいと願っていた。その意を汲んだラバにより、彼女を賭けた勝負の結果、フクロウが勝利。だが、餞別、と碧はラバに譲渡され、その後、二人は結婚した。フクロウの命賭けの勝負の結果のレイテ島の荘園は彼女の名義になったため、売れっ子画家の妻&大荘園主、となった彼女のその後人生は、おそらく幸福なものであったと思われる Aまあ大金が手に入ったら、夫婦は仲が悪くなるものと相場は決まっているが…いくら博打漫画とはいえ、そこまでシュールであってほしくない。「二人はいつまでも仲良く幸せに暮らしました」とあってほしいよな。共に苦労してきた二人なんだし Bオヒキ時代から、赤を着こなすおしゃれさん。ただ、多分フクロウの趣味だろうが |
娘ェ売って金にしろ |
むすめえうってかねにしろ |
@フクロウが、見開きカラーで、雀荘の親父の顔を血が出るほど殴って邪悪な笑顔で口にした台詞 Aという訳で、この雀荘東雲の娘さんは、ミイ姐さんの経営する妓楼に叩き売られた B少年漫画誌の主人公のくせに…すごい登場シーンだ、と皆様お思いになった筈 |
もう一度何かやってみろ。次は殺すぞ |
もういちどなにかやってみろつぎはころすぞ |
@ヒー坊のすり替えに気付き、腕をねじりあげてサマを暴いたラバの怒りの台詞 A確かに、あの顔にあの目でスゴまれたら、本気で殺されると思うよな Bでも、恐怖心にとらわれた玄人には、明日なんてないのでした。合掌 |
もう博打なんかやるもんか |
もうばくちなんかやるもんか |
@人生をかけた博打のストレスで心臓を傷めてしまったコゲさんの絶叫?たぶん、もう彼は博打に手を出すことはないでしょう A人の体というのは、存外もろいもので、精神状態がモロに体調に反映します。だが…これが一生物の病気にならないといいですね、コゲさん |
ラバ |
らば |
@本名、桜庭浩一朗。特攻崩れの画家志望の青年。死ぬはずだった命を永らえてしまった為、博打以外に生きる場所を見出せず、浮浪者同然の暮らしをしている所をガミさんに拾われ、フクロウと出会い、勝負することになる。勝負に敗れ、約束どおり玄人は廃業。かねての夢だった画家への道を志し、十二年後には、日本洋画壇期待の新鋭、アラブの石油王から一千万出してもその絵がほしいといわれるほどの存在になっていた。妻は碧 Aフクロウの勝負の時にいつくだったかは不明だが、十二年後に若返っていた不思議な人物。多分、あの時は薄汚れた格好に無精髭だから老けて見えていた…にしても、やっぱ若い。博打はそんなに人を老けさせるのだろうか B昔から喧嘩はめっぽう強かったらしい。一度も殴り合いは披露してくれないが、碧を殴ろうとしたフクロウを止めた時といい、ヒー坊の手を掴んだ時といい、それにガタイも含め、たしかに強そうだ |
レイテ島 |
れいてとう |
@フィリピン諸島の島の一つ。太平洋戦争時は、日本軍の南方戦線の拠点のひとつだった。 1944年10月、そのレイテ島の争奪をめぐって日米両軍が大海戦を展開。かつて日本軍に南方戦線から叩き出され 「I shall return」 と撤退の際に口にした、マッカーサー率いる連合国軍艦隊は苛烈な戦闘の後レイテ島確保に成功。実質上フィリピンは米軍の勢力圏に入った。日本は突入作戦に失敗し、武蔵をはじめ主力艦隊を失う。そして12月、ついに日本軍は壊滅した。日本軍の死者八万人。ちなみにここは、神風特攻隊が初めて登場した島でもある A徴兵されたフクロウが派兵された島。フクロウ談 「本物の地獄」 事実、熱帯のジャングルで、兵たちは、暑さとマラリアに悩まされ、しかも補給の失敗から飢餓状態の中、各部隊の連絡もうまくいかないまま、小出しに突撃しては機関銃の一斉射撃をくらう…という悪夢のような状況での戦闘を余儀なくされていたらしい B現在は観光地と化している。が、サイパンやハワイなどと同じで、これらの南洋諸島のほとんどには、われわれのご先祖たちの遺骨が今も眠っていることを忘れてはならないと思う |
分かりましたよ。探して来りゃいいんでしょ、探して来りゃ |
わかりましたよさがしてくりゃいいんでしょさがしてくりゃ |
@寒い北海道を巡ってようやく二人の凄腕の玄人の見つけてきたガミさん。だが、ミイ姐さんはもう一人探して来いという…無理ですよー、じゃ給料いらないのね、という応酬の後にふてくさりながらガミさんが言った台詞 A人使いが荒い筈のミイ姐さんに好き好んで使われているガミさん…やっぱミイ姐さんが人間的に好きだったんでしょうね。だから、彼女の店を後生大事に守り続けてたんでしょう。それが恋愛感情だったかは知りませんが |
9000円 |
9000えん |
@ストリッパー仁美さんの 「一ヶ月スッポンポンで踊ってこれっぽっち」 な給料 Aリーマンの半年分くらい稼いでる筈。それを一晩で博打にブッ込むヒー坊って一体… Bなにより、それでも別れない仁美さんって一体。美男でもなし、頭も悪いし、小心者だし、ロクデナシだし… C「この人は私がいないと駄目なんだ」 と思っちゃう人だったんでしょうね…気の毒に |
18万円 |
18まんえん |
@コゲ沼さんの、運命の金額。親のヒー坊が落ち目とみるや、自分の読みとツキを信じて全額をブッ込んだ A多分、彼は一生、18万円、という金額にトラウマを感じつつ生きていくんだろうな |
100万円 |
100まんえん |
@フクロウを倒し、店を守る事に成功した際の、ミイ姐さんが約束した報酬 Aちなみにガミさんの年収の…うん倍らしい B『哲也』の世界の話だが、昭和二十五年くらいで、リーマンの年収が二万円。単純計算で五十年分… Cミイ姐さんがポン、と出すからには、この賭場と妓楼、そんだけ儲かってたようだ。さすが姐さん |